2009-01-07

アップル 最後のマックワールド

Appleの最後のMacworld、投資家は失望

 米Appleは1月6日、ネット販売する楽曲のコピープロテクトを撤廃することを明らかにし、同社最薄の17インチノートPCを発表した。だがドラマティックな製品もなければ、プレゼンの達人スティーブ・ジョブズ氏もおらず、Apple最後のMacworldのパフォーマンスはウォール街を失望させた。

 NASDAQ市場が1.7%値を上げた中で、Appleの株価は0.7%下落した。過去にはiPhoneを世界に披露したこともあるMacworldが、ニュースを欠いたものになったことへの失望を反映している。

 「革新的な製品は幾つかあったが、真の大物はなかった」とサンフランシスコのヘッジファンドApex Capitalの証券取引責任者ロバート・フランチェロ氏は語る。「人々は強気でAppleに投資していたが、今はやや資金を引き揚げている」

 Appleは、これまでに60億曲を売り上げたiTunes Storeで、1000万曲のライブラリを今四半期中にDRM(デジタル権利管理)フリーで69セント~1.29ドルで提供すると発表した。

 また楽曲をコンピュータ経由でなく直接iPhoneに無線でダウンロードできるようにもなる。

 Appleは過去数年、MacworldでiPhoneなど業界を変える製品を披露していたが、同イベントを大型新製品の発表の場として利用するのをやめることにした。

 これまで同社がMacworldで発表した製品は大きな話題を呼び、同時期に開催されるもっと大規模なイベントConsumer Electronics Show(CES)の影が薄くなるほどだった。2009 CESは今週ラスベガスで開幕する。

 6日のイベントにはほとんど意外性はなかった。Appleは同社最薄・最軽量の2799ドルの17インチノートPC、ホームビデオや写真向けのソフトの改訂版を発表した。

 Macファンが集まるMacworldへの参加が今回で最後になるAppleへの別れのあいさつとでも言うべきか、イベントではシンガーのトニー・ベネットが「The Best is Yet to Come」「I Left My Heart in San Francisco」を歌った。

 これまでのイベントに毎回参加していたジョブズ氏は、一部でゲスト出演が期待されていたが、姿が見えなかった。Appleは先月、同氏が Macworldの基調講演を行わないことを明らかにした。このことは、同氏の健康状態への懸念を再び呼び起こし、多くのApple観測筋に、同社が Macworldで大型製品の発表を行う予定がないことを示唆した。


MacBook Pro 17インチのかっこよさに浮かれていましたが、ジョブズがいないだけではなく、プロダクト的なサプライズもない、ある意味最後っぽいマックワールドでしたね。

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